戸高氏:
従来当社では対面型のインターンシップを社内で構築し、実施していました。しかしコロナ禍の中でスタートすることになった22卒採用では、オンライン型・対面型の両方に対応できるハイブリッド型が必要ではないかと考え、かねてよりお付き合いのあったディスコの担当者の方に情報交換をしながら幾度となく相談していました。
ディスコとのブレストの中で出たのは「対面型をオンラインにそのまま移行するのでは差別化ができない。アイ・エス・ビーの事業そのものをオンラインで体感できるインターンシップにすべきでは」という考えでした。そこで思い切ってオンラインに特化したコンテンツにすることに決めたわけです。
オンラインインターンシップは初めてのことですから、当社にノウハウはありません。外部パートナーの方の協力が不可欠です。その際、当社の要望をどうにかして実現しましょうとのスタンスで提案してくれたのがディスコでした。他のパートナーの方からは当社の相談に「その要望は実現できません。」の回答が多く、安価なところもありましたが、同じ目線で取り組んでくれるパートナーとしてディスコに発注することにしました。当社のオンライン開催を手探りで進めるに際して、私たちの思いや問題意識を理解し共有してくれるという実感は、大きな安心感につながりましたね。
戸高氏:
参加学生の集中力を踏まえ、オンラインインターンシップは半日が適度だと考えました。そのため、形式はグループワークと発表というシンプルなものにしました。一方で特にこだわったのが、レベル感です。当社のインターンシップは対面型でも難易度を高く設定しており、オンライン型に移行してもそこは維持しようとしました。というのも難易度が高いからこそ差別化が図れて、学生の好奇心も刺激され満足度も上がり、エントリー率の高さにつながると考えたからです。
ただ、グループワーク中に議論が膠着状態に陥ったときには、所謂「天の声」と称して私たちが学生に一言アドバイスを送る仕掛けを用意しました。インターンシップ中、基本的に私たち採用担当は顔を見せないのですが、学生たちが迷子にならないように適宜サポートするわけです。その声掛けのタイミングなどは、内定者に協力してもらったトライアルで精度を上げていきました。
マンパワー軽減という課題については、一番手間の掛かる事前準備が不要となったことで大幅に軽減されました。会場手配やセッティングの手間がなくなり、事前資料は学生に共有することで印刷・配布の手間もゼロに。結果的に従来は年4回開催だったインターンシップが、オンラインに移行したことで1か月に4回まで増やせました。全国各地での開催のための出張がなくなったにも関わらず、北海道から沖縄まで、全国からの参加が得られたのもオンラインならではのメリットです。
きめ細かなマニュアルを用意したので、進行は入社1年目の新入社員でもスムーズに回せましたし、今後担当者の異動があったとしても問題なく引き継げると考えています。
戸高氏:
インターンシップの差別化については、どの企業も苦労していると思います。当社も同様でした。だからこそノウハウのあるパートナーの方の力は不可欠で、当社はディスコの力を借りて文字通り二人三脚で準備を進めました。
事前にお願いしたのは、目安の納期は設定するものの、納期に間に合わせるために妥協はせず、クオリティにこだわって納得のいくものをつくるということでした。そのため納期に向けた定例ミーティングを行わない代わりに、制作物等の進行に合わせてその都度レビューと議論を行うようにしました。そのおかげでスピード感よく進められ、意思疎通もスムーズでした。
ディスコはプレッシャーも大きかったと想像しますが(笑)、最初のアウトプットからクオリティの高い提案があり、私の頭の中にあるイメージを常に的確にカタチにしてもらえた印象が強く、満足度は非常に高かったですね。これはやはり同じ目線で話し合える関係性を築いてきたことによるものでしょう。現在採用ホームページの全面リニューアルを検討しているのですが、ここまで築き上げてきた関係性をもとに、当社のことを“分かってくれている”提案がいただけると期待しています。
戸高氏:
コロナ禍によって行わざるを得なくなったオンラインインターンシップでしたが、結果は大成功。回数を増やせたことで母集団は従来の約2倍に膨れ上がり、レベル感にこだわったことで理系学生、難関大学の学生にも興味をもって参加してもらうことができました。学生の満足度は高く、アンケートでは99%が満足してくれたことが判りました。エントリー率についても対面型インターンシップと変わらない数字となりました。
課題としては、対面型では掴めていた肌感覚が掴みづらいという点です。例えばプログラム内容を“本当に”理解しているか、“本当に”志望度が上がったかは、対面型だと肌で感じ取れます。それがオンライン型ではやはり分かりにくいですね。また顔と名前を覚えづらいのも、オンライン型ならではの課題だと感じます。エントリーまでのつなぎ止めのコンテンツをどうするかについても、今後検討する必要があります。
私の頭の中にあるこうした問題意識をディスコの担当者の方は普段の会話を通じてしっかり“見える化”をさせてくれているので、これらについてもきっと新たな提案をしてくれるだろうと期待しています。さらに言えば、他社動向や学生動向などディスコならではのノウハウを盛り込んで「当社の考え」を超える提案にも期待したいですね。それがオンラインインターンシップのバージョンアップにつながるのではないでしょうか。
管理本部 人事部人事課
戸高 康明 様
*掲載内容は取材当時のものです。
*「株式会社ディスコ」は2024年4月1日に「株式会社キャリタス」に社名変更いたしました。
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